
ようやくこの季節が来ました・・・
走る季節の訪れ
夏の暑さがようやく落ち着き、季節が少しずつ秋へと移り変わってくると、ランニングの時間がぐっと楽しくなってきます。
今夜、昨夜が雨で走れなかったこともあり、仕事から帰ってきて、30分も経たないうちに、ランニングウェアに着替え、外に飛び出しました。走り出した瞬間に感じた夜風の心地よさに、「ああ、今年もまた走る季節がやってきたな」と自然に実感。
仕事中も、「最近夜が更けるのが早くなってきたな。よし、今日こそ走ろう!」と心の中で決めていて、同僚にも報告すると、「いい季節になったな」と賛同してくれました。その同僚も一緒の走り仲間。彼は自宅の近くの公園周辺を走るのが日課。
彼は音楽を聴きながら走る派らしいけれど、私は自然の音を聴くのがなによりも好き派。走っていると、いろんな意外な音が聞こえてきて、五感を刺激してくれます。たとえば、急な雷鳴の音や電車の走る音、遠くで若者がギターで歌っている歌声、鴨のガーガーという声、電線に集まるつばめ?すずめ?の大群の鳴き声などなど、日常では感じられない音が自然と耳に入ってきて、自然と頭が空っぽになっている。
走り続けていると、ただ足を動かしているだけではなく、空気の変化や風の質感までも敏感に感じ取れるようになります。特に夏から秋にかけてのこの時期は、その違いがはっきりと現れるため、走る楽しみが一層深まります。
夕方から夜へと移り変わる空を見上げれば、ほんの数週間前までは午後7時を過ぎてもまだ明るさが残っていました。しかし、今では7時前には辺りがすっかり暗くなっています。その暗さと同時に、街を走る車の数も増えてきて、帰宅を急ぐ車のヘッドライトが道路を照らしながらすれ違っていきます。その光景を横目に走っていると、自分だけが時間の流れとは別のリズムで動いているような、不思議な感覚になることがあります。
そして、何よりも強く感じるのは「風」です。真夏に走るとき、前から吹いてくる風はどこか重たく、むしっとした熱気をまとっていました。まるで熱気を押し返しながら走っているようで、息苦しさと戦うのが精一杯でした。しかし、今の風は違います。前から吹いてくる風はひんやりとしていて、体に触れた瞬間に汗ばんだ肌をすっと冷やしてくれます。その涼しさがとても気持ちよく、自然とペースも軽くなります。「この感覚!あ~気持ちいい!」と思わず口に出してしまいます。走っていると誰も聞いてないからそれもストレス解消に。
走っていると、耳に入ってくる音も夏とは変わっています。真夏の夜は、蝉の声や街の喧騒にかき消されがちでしたが、秋の訪れとともに虫の音が再び主役に返り咲いています。コオロギやスズムシの澄んだ鳴き声が夜の空気を満たし、走る足音や呼吸のリズムと重なって、まるで夜のBGMのように感じられます。その調和が心を落ち着かせ、ランニングの楽しさをさらに引き立ててくれます。
暗くなった道を走るときには、車のライトや街灯の明かりが頼りになります。光が地面に長い影を作り、走るたびに影が伸びたり縮んだりして自分の横をついてきます。その影を見ながら「今夜もこうして走れている」と小さな実感を覚えるのも、夜ランならではの喜びです。
夜風に当たりながら走っていると、自然と頭の中も整理されていきます。昼間の忙しさでいっぱいになっていた思考が、足を一歩一歩運ぶたびに少しずつほどけていきます。走ることで余計なものが削ぎ落とされ、心の中に必要なものだけが残っていくように感じられるのです。だからこそ、秋の夜のランニングは単なる運動以上の意味を持っています。体を動かすだけでなく、心までも軽くしてくれる特別な時間になっているのです。
ランニング・マラソンのすすめ
秋の夜風を受けながら走っていると、改めて「ランニングっていいな」と実感します。夏は暑さに耐えながら走らなければならず、体に負担を感じることも多かったですが、秋になるとその負担が軽減され、純粋に走る楽しさを味わえるようになります。この「気持ちよさ」こそ、ランニングを続ける大きな原動力になります。
ランニングは、特別な準備がいらないスポーツです。靴さえあれば、どんな時間でも、どんな場所でも始められます。そして、走るたびに少しずつ自分の体が変わっていくのを感じられます。体力がつき、呼吸が整い、気持ちも前向きになっていきます。秋の涼しい季節は、その効果をもっとも体感しやすい絶好のタイミングです。
さらに、秋はマラソン大会が各地で開催される季節でもあります。地元の小さな大会から全国規模の大会まで、多くのランナーがこの時期を待ち望んでいます。大会に出場することを目標に練習を積むのも大きな楽しみのひとつです。実際に大会に参加してみると、沿道からの声援や同じように走る仲間たちの存在が、自分ひとりでは味わえない大きな力になります。走り終えたときの達成感は、日常生活ではなかなか得られないものです。
ランニングをおすすめする理由は、体や心の健康だけではありません。走ることは生活リズムを整え、日々の充実感を高めてくれます。特に夜に走る習慣を持つと、仕事や勉強で疲れた頭をリセットでき、翌日を気持ちよく迎える準備になります。忙しい日々を送っている人ほど、ランニングの効果を実感できるのではないでしょうか。
もちろん、夜に走る際には安全面への配慮も欠かせません。反射材のついたウェアを身につけたり、ライトを携帯したりすることで、自分の存在を車や自転車に知らせることが大切です。安全を確保したうえで走れば、夜ランは安心して楽しめます。
そして、ランニングを続けていると、自然と「次はもう少し長く走ってみよう」「もう少し速く走れるようになりたい」と思うようになります。その延長線上にあるのがマラソンです。フルマラソンは42.195キロという長い距離ですが、その挑戦は一生の思い出になります。ゴールにたどり着いたときの達成感は言葉では表せません。完走した人しか分からない充実した世界観と苦痛からの解放を味わうあの瞬間。ランニングを楽しむすべての人に、一度は味わっていただきたい体験です。
また、ランニングやマラソンを通じて、人とのつながりが生まれることも魅力です。地域の大会に参加すると、同じ道を走る仲間たちとの交流があり、年齢や職業を超えて仲間意識が芽生えます。沿道でのボランティアさんたちの「がんばって~」のハイタッチはランナーのやる気を倍増させてくれ、「よし、完走するぞ」と勇気が湧きます。
走ることを通じて出会った人たちとのつながりは、人生を豊かにしてくれるものです。
秋の夜風を感じながら走っていると、自分が自然の一部になったような感覚を覚えます。体を動かすことの喜び、心が軽くなる感覚、人とのつながり……そのすべてが、ランニングの魅力です。
これから気温が下がり、空気が澄んでいく季節になります。夜空を見上げながら走る時間は、仕事から解放され、頭が空っぽになり、心と体を癒やしてくれます。ランニングは誰にでも開かれている、シンプルで奥深いスポーツです。ぜひ、今この秋から、走ることを生活に取り入れてみてください。きっと日常が変わり、毎日が少しずつ楽しく、そして豊かになっていくはずですよ。
結び
今夜のランニングで感じた夜風や虫の音は、夏の終わりと秋の訪れを静かに教えてくれていました。あの蒸し暑かった道路が今夜は前からのひんやりした風が走りを後押ししてくれて、大変走りやすかったです。
走っていると不思議と季節の変化に敏感になり、自分自身も自然と同じリズムで呼吸しているように思います。
これからはランニングに最適な季節です。走ることで体も心も軽くなり、日々の生活にも新しいリズムが生まれていきます。無理をせず、でも一歩ずつ、自分のペースで走り続けていきたいと思います。
「日々是好日記」では、これからもそんな日々の記録を残していきます。次はまたどんな景色と出会えるのか――走りながら楽しみにしていきたいです。



朝も涼しくなり、少しずつ秋を感じられる季節になりました。秋分の日も終わり、ランニングには最高の季節ですね。


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