ベッツに死球。
死球を受けて、あまりの痛みに転がりまわるベッツ選手。
本当に痛そうだった。
チームリーダーのベッツが7回の死球で左手骨折が判明したのだ。
大谷選手が可愛がっている後輩の山本由伸投手も、
前日の登板で「右肩腱板損傷」が見つかって前半戦絶望的となった。
開幕から打線を支えてきた「MVP」トリオの一角が欠けることは大きな痛手で、
大谷にかかる責任はさらに大きくなる。
好調なチームは投打の主力に怪我人出て、危機的な状況に陥った。
こんなこともあるのだと、一気に重苦しい雰囲気になっている。
けれど、大谷選手はこういうときこそ強い。
大谷選手は2打席連発、今季2度目の1試合2発のホームランをたたき出した!
本拠地でのロイヤルズ戦に「2番・DH」で出場し、
3回に特大の18号先制ソロを放ち、6回に貴重な追加点となる19号ソロを放った。
1試合に2本の本塁打。
まさに、別次元。
それも見ていて、難しいゾーンの球をセンターとライトに高々と打ち上げた。
こんな状況でも、ドジャースは結果として試合に勝った。
すごいとしか言いようがない。
特に3回の最初の1本は、追い込まれてから、真ん中付近のシンカーを一閃。
中堅左へ今季2番目の飛距離となる451フィート(約137メートル)飛ばし、
「あそこに飛距離が出ているのはいい状態。気持ちいい感覚だった」と手応えを感じた。
父・徹さんへのプレゼント弾にもなったという。
ロバーツ監督は、ベッツが抜ける1番に大谷を検討していることを明かした。
大谷選手は、
「チーム全体にとってタフな瞬間。欠かせない選手。
キーになる選手が抜けるのは打線のアプローチも変わるし、打順も変わってくる。
代わりに出る選手が入る打順によっても、変わってくる。
みんなでカバーするしかない」。
力強い言葉に、主力の覚悟がにじんだ。
にしても、山本投手の離脱はチームにとって大打撃だろう。
最近、調子を上げてきつつあったのに、
ここで、離脱とは、あまりにも過酷だ。
MVPトリオの一角が欠けるのは大きな痛手。
山本投手は後輩に当たるが、水原一平被告の裏切り行為など激動の時を送った時に大谷自身、
支えてもらっていたことが大きかったのではないか。
大谷選手は、
「前の登板から次の試合に人一倍頑張っていたと思います。
ケア不足というのはないと思います。全部を全力でやっているのを見ているので。
本人が一番悔しいとは思います。
本当に早い段階で帰って、いい状態で投げられるようにサポートしたいと思います」。
表情の晴れなかった7分間の囲み取材。
言葉の端々に力がこもった。
クラブハウスの空気も重かった。
右上腕の張りを訴えていた山本投手の姿はクラブハウスになかった。
ベッツの左手はテーピングでグルグル巻きに。
「今できることは何もない。今後は分からない」。
鎮痛の面持ちだった。
大谷選手自身はエンゼルス時代に盟友・トラウトの負傷離脱など困難な状況をいくつも経験している。
その度に「勝つことが一番の良薬になる」と繰り返してきた。
シーズンは162試合と長丁場だ。
「みんなでカバーしていくしかないのかなと思います」。
試合後のインタビューのとき、表情も固かった。
チームの負傷者リスト入りは14人と苦しい。
ワールドシリーズ制覇へ、チーム全体の底力が試される。
今まで、いろんな苦境に立たされながらも、
活躍してきた大谷選手。
こんなところで負けるはずがない。
今までの経験を今生かすときだと思う。
ロバーツ監督をはじめ、いろんな関係者が頭を悩ましているに違いない。
大谷選手が中心となって、
この危機的状況をなんとか打破してほしい。
大谷選手なら、できるはず・・
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