SaaS革命の波に乗る?── 中小企業の“裏方”を変える ラクス(3923)をゼロから読み解く!今、この株を買う価値はあるのか?

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序章:なぜ「中小企業の裏方支援」が熱いのか

会社勤めの皆さんも、あるいは個人で仕事をしている皆さんも、“裏方”の業務には馴染みがありますよね。

例えば「経費精算」「請求書の発行」「問い合わせメールへの対応」「販売管理」など。

こうした作業は「収益を直接生み出すわけではないけれど、間違えるとコストになったり、時間を取られたり、ストレスになったりする」ものです。

つまり、「効率化できたら価値になる」領域。

ラクスはまさに、この “裏方業務” をクラウドサービス(インターネット経由で利用できるソフト)で「ラクにする」会社です。

名前もそのまま「ラク(楽)にする」という意味合いがこめられています。

私ヒロも、株を始めて、かれこれ5年くらいになります。NISAやIDecoもしています。

そこで、今回は、ラクスという会社の株について、徹底分析していきたいと思います。

株についての知識がない方にも、分かりやすい解説を付けています。ぜひ、最後までお読みになられて、投資に向けて知識を身に着けてください。

ただ、私のこのブログでは決してどんな銘柄もおすすめは致しません。怪しまれるだけですから。

知識として役に立ててもらえたら幸いです。(私的には、この記事を残すことで、自分への参考材料としていきたいと思います。)

どういう背景で注目されているか?

  • 日本国内では、令和に入ってから「紙ベースの帳簿保存から電子保存へ」「請求書の電子化」「インボイス制度の導入」など、業務・法制度の変化が進行中です。
  • 中小企業でも「まだ手作業でやってます」というケースがかなり多く、そこに「クラウド+自動化」という選択肢が“追い風”となっています。
  • クラウドサービス(SaaS:Software as a Service)は、一度導入すると継続利用される可能性が高いため、“安定収益+成長余地”という投資視点でも注目されやすいです。

このような背景を押さえておけば、「ラクスが何をやっていて、なぜ成長可能なのか?」という理解がグッと深まります。


第1章:会社の中身を“初心者向け”に整理

会社概要

  • 会社名:株式会社ラクス(証券コード:3923)
  • 所在地・設立など:2000年設立。中小〜中堅企業向けクラウドサービスを展開。
  • 上場市場:東京証券取引所プライム市場。

主な事業・サービス

ラクスのビジネスは大きく分けると次のようなイメージです。

  • クラウドサービス事業(メイン)
    • “楽楽(らくらく)”シリーズ:たとえば「楽楽精算(経費精算)」「楽楽明細(請求書・帳票)」「楽楽販売(販売管理)」など。
    • 他にも「メールディーラー」「配配メール」といった、問い合わせ・メール管理サービスも展開。
  • IT人材・システムソリューション事業(補助的)
    • クラウドのシステムを支えるためのインフラ構築・運用、機械学習・品質管理などのサービス。

どうして複数のサービスを展開している?

ラクスの強みのひとつは、単一サービスだけでなく複数のサービスを“ポートフォリオ”として持っていることです。 noteのインタビューでも次のように語られています。

「一つの会社で多くのSaaSを提供しているという点が、ラクスの特長である」
例えば、顧客企業が「経費精算」を導入した後に「請求書発行」「販売管理」などに範囲を広げてもらうことで、解約されにくく、かつアップセル(上位サービス導入)しやすくなります。これは収益の“継続性・拡張性”という面で極めて重要です。

“顧客目線”の取り組み

ラクスは「導入すれば終わり」ではなく、顧客が“本当に使い続けてくれるか”“解約せずに満足してくれるか”に力を入れています。

「満足度が下がると解約に繋がるため、導入段階からお客様の課題を明確化し、解決するための提案を行う」
このように、サービス・機能・カスタマーサクセス(導入後フォロー)を含めた体制を重視しています。


第2章:数字で見るラクスの“今”と“成長力”

株価・指標(2025年10月末時点)

  • 株価:おおよそ 1,234円
  • PER(株価収益率):約 38倍
  • PBR(株価純資産倍率):約 20倍超
  • 配当利回り:おおよそ 0.2〜0.3%程度。

これらを簡単に言うと、「今の利益の約38倍の価格で買われている」「株価純資産に対して20倍以上という、かなり割高とみなされる水準」ということができます。つまり「成長が期待されている」ことが株価に織り込まれている、という見方ができます。

最近の業績トレンド

  • 売上・利益は上昇傾向:例えば最近の四半期決算では、前年同期比で売上+25%、営業利益+57%と好調。
  • 安定性も向上:自己資本比率が高く、負債が減少傾向という分析あり。

“なぜこの数字が大事か”を初心者向けに

  • 売上が増える → ビジネス規模が拡大している証拠。
  • 利益率が上がる → 成長だけでなく“効率”も改善している可能性。
  • PERやPBRが高い → 将来の成長期待が大きいか、割高リスクもある。
  • 安定性(自己資本比率・負債) → 財務的にも“健全な成長”が期待できる。

第3章:環境・追い風から立ちはだかる壁まで

追い風(ポジティブ要因)

  1. 制度変化が追い風
    • 日本では「インボイス制度」「電子帳簿保存法」など業務形態が変化しています。紙や手作業からデジタルへ移行する中で、ラクスのような“クラウドに強い会社”には好条件です。
  2. 中小企業のIT化ニーズ
    • 日本には中小企業が非常に多数あり、多くが業務効率化・IT化をやりたくても手が回っていないという実情。そうした未開拓の市場が残っている点も魅力です。
  3. サービスの横展開余地あり
    • 経費精算→請求→販売管理→メール対応…という順で“業務の裏方”を一気通貫させる余地があり、クロスセル(既存顧客に別サービスも売る)による収益拡大余地があります。

リスク・壁(ネガティブ要因)

  1. 成長が鈍ると株価が一気に冷える可能性
    • 高いPERを支えるには“成長ペースを維持・上昇させること”が必要です。もし成長が止まったり、解約率(NRR)が上がったりすると、「期待値先行→実績未達」という流れが株価に悪影響を及ぼします。
  2. 競争激化・類似サービスの台頭
    • クラウド・SaaS分野には参入障壁があるとはいえ、価格競争・機能競争・サポート競争という側面があります。差別化が甘ければ価格下げ・採用スピード低下といった逆風も。
  3. マクロ変化の影響
    • 中小企業の景況感が悪くなったり、IT投資が抑制されたりすると、導入ペースが鈍るリスクがあります。
  4. 実装と立ち上げフェーズの課題
    • 「サービスを出しました」で終わらず、顧客に定着・拡大させる「使われ続ける」仕組み・フォロー体制が問われます。note記事でもこの点を強く指摘しています。

第4章:初心者でも押さえておきたい“買う/買わない”の視点

ここでは、株式投資初心者の方が「今、この株を買ってもいいかどうか」を判断するために使えるシンプルな視点を紹介します。

ラクスを例に当てはめて整理します。

チェックポイント①:成長の見込み

  • ラクスは「中小企業向けクラウドサービス」という成長市場にいる。
  • 最近の成績も良好で、利益率も改善傾向。
    → ✅ 成長余地あり、という判断材料あり。

チェックポイント②:価格とのバランス(割安/割高)

  • 現在のPER38倍、PBR20倍超というのは「かなり期待が入っている」水準。
    → ⚠ 割安とは言えない。成長実績が期待どおりでないと下値余地あり。

チェックポイント③:リスクの許容度

  • ハイリスク・ハイリターン型:成長が出れば報われるが、成長が止まると株価の反動も大きい。
  • 安全重視・配当狙いという観点では、配当利回りが低いため選びにくい。

チェックポイント④:投資スタンスに応じた戦略

  • 長期保有派(5年〜10年):少しずつ買い始めても良い。「成長確認→追加購入」という戦略が現実的。
  • 短期売買派:決算発表や材料発表時のボラティリティ(株価の振れ幅)を狙うならあり。ただしリスクも高め。
  • 配当・優待狙い派:現状、配当利回りが低いためメイン銘柄にはなりにくい。

私見:ラクスの場合どう動く?

  • 私は「コアの成長株として“少額でポジションを持っておく”」のがいいかなと考えます。例えば株価1,200円台で少し拾っておいて、決算(次は11月14日予定)で結果が良ければ買い増す、というような戦略。
  • 逆に「今すぐ買ってドーンと儲けよう」というスタイルだと、成長鈍化リスクで“期待はずれ”となる可能性を考えるべきです。
  • また、株価が下落して“割安感”が出てきたタイミングで改めてエントリーを検討するのも手です。

第5章:今後の“鍵になるポイント”と注目材料

ラクスが今後どう動くか・株価がどう動きそうかを考えるうえで、注目すべきポイントを整理しておきます。

これらをウォッチしておくと、「あ、この会社の動きが良くなったな」「逆に注意だな」という判断材料になります。

注目ポイント①:主要サービスの伸び状況

  • 楽楽精算・楽楽明細・楽楽販売など、それぞれのサービスで 導入企業数・月額利用料・継続率(解約率) がどう推移しているか。
  • 特に「クロスセル」がどれだけ進んでいるか、つまり「一つのサービスを導入した企業が、別のサービスも追加しているか」が成長のカギ。
  • note記事でも「導入後、お客様に課題を明確化して…“使い続けてもらう”体制」が重要と述べられています。

注目ポイント②:ブランド統合&機能拡張

  • 最近「楽楽クラウド」というブランド統合の動きが出ており、さまざまなサービスを「楽楽~」でまとめて、ユーザー体験を統一し、クロスセルしやすくしようという戦略があります(会社資料・リリース参照)。
  • また、AIや自動化といった“次の進化”の分野でも動きが出ると、差別化が加速します。

注目ポイント③:競合・市場環境の変化

  • 同じようなクラウドサービスを展開する企業(会計・請求・経費・販売管理)との競争激化が懸念です。
  • 価格競争や、サービスの“使いやすさ”・“導入コスト”・“定着させるためのフォロー体制”で勝てるかどうかが問われます。
  • また、中小企業のIT投資がどれだけ活発化するか、景況感との関連も要チェック。

注目ポイント④:決算・指標の反応

  • 次回の決算発表日(2025年11月14日)では、売上・利益の進捗、次期予想、解約率・アップセル率・導入社数などが大きな材料になります。
  • また、株価指標(PER・PBR)の調整も、決算結果次第であり得ます。高い期待がある分、サプライズがなければ株価が硬直する可能性もあります。

第6章:初心者でもできる「ラクス株の入り口」ガイド

株式投資初心者の方向けに、ラクス株を検討する際の “ステップ” をご紹介します。

  1. まず少額で“手を出してみる”
    → 例えば株価1,200円付近なら、10万円分程度(100株単位)から試してみる。
  2. 材料・決算をウォッチリストに入れる
    → 次の決算、サービス拡張、ブランド統合、解約率などの発表をチェック。
  3. 大きく買うかどうかを判断
    → 好材料が続けば、2回目・3回目の購入検討。逆に材料が弱ければ、利益確定や撤退も検討。
  4. 分散・リスク管理を忘れずに
    → 一社に資金を集中せず、他の成長株・安定株とも組み合わせてポートフォリオを作る。
  5. 長期目線で捉える
    → 「5年後どうなるか」を考えて保有するなら、市場・制度・競争環境の変化を想定しながら。

第7章:ヒロの視点

私(ヒロ)は投資視点を常に持っています。地方の中小企業・ベンチャー企業を応援する気持ちもありつつ、投資判断も冷静に。

ラクスに関しては、次のような思いがあります。

  • 地方の中小企業でも「紙・手作業を何とかしたい!」という思いは強いです。つまり「裏方業務をクラウドでラクにする」というラクスの理念は、地方にこそ響く可能性があります。
  • ただし、地方企業のIT導入には「導入コスト・人材・使いこなせるか」という壁もあります。そういう意味で、ラクスが“導入から定着まで”支援できるかどうかがカギ。
  • 私自身、“10株くらい”を少額で買って、次の決算・サービス拡張の動きを確認しながら「こういうサービス使ってる会社は出てるかな?」という視点でも観察しています。

終章:まとめ&私の結論

改めて、ポイントを整理します。

  • ラクスは「中小企業の裏方業務をクラウドでラクにする」という明確なビジネスモデルを持ち、実績も出ています。
  • 今は株価指標(PER・PBR)がかなり高めであり、「成長をしっかり証明できるか」が今後の焦点。
  • 長期目線なら“少額から入り様子を見る”という手が妥当。短期で大きく勝ちに行くタイプとは少し異なります。
  • 決算発表・ブランド統合・サービス拡張・競争環境の変化をウォッチリストに入れましょう。
  • 「中小企業のIT化」というテーマの中で応援すべき企業だと感じていますが、それだけで安心はできません。

結論:今、買ってもいいけど「ただ買えばいい」という銘柄ではありません。成長トレンドを確認しながら、慎重に、でも前向きに構えたい一社です。

長い目で、この銘柄を見ていきたいと思っています。

今、いいからと言って、この先10年持つかと言えばどうかなという感じです。

極端に言えば、アメリカのエヌビディアという会社も、最初は株価はそこまでたかくなかったのですが、今では企業全体の価値が何兆円という企業に跳ね上がりました。

もう少し買っておけばよかった・・・と今さらながらに反省です。買っていた人は今頃億万長者???

だからこそ、今の「ラクス」を注視したいです。

いろんな材料を見ていると、なんかくさい、におうのです。

私的な感情ですみません。

とりあえず、単元未満株から始めたいと思います。

次回は、何の銘柄に注目しましょうか・・・・

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