はじめに
株式投資を始める際、「手が届く価格帯」である“1株1,000〜5,000円台”の銘柄が候補に上がることは自然です。
少額資金からでも参入でき、資金が限られている初心者にとっても心理的なハードルが低めです。しかし、ここで大切なのは「株価が安い=買い得」では決してないという事実です。むしろ、株価レンジだけで銘柄を選ぶと、価格に惑わされて“選ばれ方”を間違えてしまう可能性があります。
そこで本記事では、価格帯が1,000〜5,000円台で“なおかつ意味のある魅力”を持つ銘柄を3つ厳選しました。
各銘柄とも事業の強さ・材料・指標・株主還元など、理由を明示して「なぜ今」「どう使うか」を詳しく掘り下げています。初心者でも「なるほど」と感じられ、ベテランにも「この視点は押さえておきたい」と思っていただける内容を目指しました。
また、投資をただ「買って終わり」にせず、どのように買い、どのように持ち続け、どのように見直すかまで含めて解説します。なぜなら、株式投資は“売るまで”が勝負であり、入ることよりも“入ってからどう動くか・どう考えるか”が大きな差になるからです。
「価格が手ごろになったので買ってみよう」と安易に飛びつくのではなく、「どういう理由でこの銘柄を選び、どういう戦略で持つか」を知った上で“意味ある株式投資”への一歩を踏み出しましょう。
それでは、さっそく“1株1,000〜5,000円台”で注目できる3銘柄と、その比較戦略に入ります。
第1章:安定・配当重視型のエントリーポイント
銘柄:9433.T(企業名:KDDI株式会社)

株価・指標・基本データ(2025年10月29日時点・概算)
- 1株当たり株価:4,450円前後(例:4,430〜4,470円レンジ)
- 想定配当金:年間 約150円(期末/中間合算想定)
- 配当利回り:約 3.37%(150 ÷ 4,450 × 100)
- 想定PER:約14倍(公開サイト表示値)
- ベータ値:約0.04(市場全体に比して変動が小さい)
- 売上高(2025年3月期連結):約5,918億円
- 営業利益(同):約1,118.7億円
※出典:KDDI IR資料
なぜ「今、KDDIが狙えるか」
- 強固なインフラ収益
通信事業は“生活の基盤”であり、景気の波が来ても下支えがききやすい。KDDIは国内モバイル通信「au」を主軸とし、5G/次世代通信/光回線などの設備投資を続けながらも、通信料というストック型収入を確保しています。 - 配当+株主還元の明確さ
年間配当150円前後を想定すれば、4,000円台の株価で3%超の利回りが得られるというのは、少額投資家にとって“目に見えるリターン”です。株主還元においても、自社株買い・持株数維持への言及があるため“持ちやすい銘柄”です。 - 成長性も備える構造
KDDIは通信だけでなく、金融(au PAY、じぶん銀行)、エネルギー(再エネ・電力)、コンテンツ(映像・デジタルサービス)など多角的な展開を図っています。これが“安定して持てる+次の成長も見込める”というバランスを生みます。 - 変動が小さい(心理的ハードルの低さ)
ベータ値が極めて低い(市場全体の変動にあまり連動しない)という点も“株価が大きく上下しにくい=初心者でも安心して保有できる”という心理的メリットがあります。
リスクと“ならではの注意点”
- 政府・規制当局からの通信料金引き下げ圧力。これがARPU(1ユーザー当たり収入)低下につながる可能性。
- 設備投資負担の増大。5G/6G/通信インフラの更新には資金が必要で、先行費用が利益を圧迫することも。
- “安定=成長鈍化”という構図。安定モデルは急上昇はしづらいという捉え方もできるため、「大きく値を上げたい」という期待には乖離が生じ得ます。
- 為替・海外事業の影響。KDDIも海外子会社・通信インフラを持つため、円高・海外収益の変動が影響。
投資戦略としての使い方
- 目線:長期(3〜5年)保有、配当を重視しながら“安心して持っておける株”として。
- 買い方:例えば毎月1株ずつ買付する、“ドルコスト平均方式”を採用。株価4,450円なら月1株=×12=年間約53,400円の投資で始められます。
- チェックポイント:
- 決算発表(期中)が予定されているか。
- 配当方針の変更・増配発表。
- 国内通信市場の競争激化・料金引き下げの動き。
- 目安ライン:株価が4,000円を大幅に割り込む/配当利回りが4%以上に跳ねるタイミングは“割安な押し目”候補と考えられます。逆に5,000円近くまで上がると“上値余地が小さくなった”と判断してもよいでしょう。
第2章:成長性・テーマ重視型のチャレンジ銘柄
銘柄:6723.T(企業名:ルネサスエレクトロニクス株式会社)

株価・指標・基本データ(2025年10月29日時点・概算)
- 1株当たり株価:約1,900円前後(例:1,850〜1,950円レンジ)
- 想定配当金:直近期では無安定もしくは低配当とされ、市場期待で“将来配当上昇可能”と見られている。
- 想定PER:市況の変動が大きいため“表示なし”または“市場平均以上”となることも。
- 直近注目材料:タイミング(クロック・同期IC)ユニット売却検討報道(約2 億ドル=約260億円程度)
- 事業構造:主に「車載マイクロコントローラ(MCU)」「産業用途アナログ・電源」「IoT/データセンター向け半導体」
なぜ「今、ルネサスが狙えるか」
- 車載半導体という“長期構造テーマ”
EV(電気自動車)・自動運転・カーエレクトロニクスの普及が進み、車に使われる半導体(特にMCU/センサー/電源IC)は“成長延長線”上にあります。ルネサスはこの分野で国内外に存在感を持っており、「将来の需給ひっ迫」や「単価上昇」が期待されるポジションです。 - ポートフォリオの最適化が意識されている
報道によれば、タイミングICユニットの売却検討が表面化。これは「成長分野に経営資源を集中させる」「不要資産を切り離して効率を上げる」という経営戦略としてポジティブに捉えられています。売却が実現すれば、キャッシュの増加/財務負担の軽減/配当・自社株買い余力の改善という好循環が想定されます。 - 手ごろな株価レンジ
1,000〜2,000円台というエントリーレンジは“初心者が成長テーマ株に触れる”ためのハードルを下げます。少額で参入し、成長の芽を育てる“学び+投資”という選択肢として有力です。
リスクと“成長株ならではのダイナミズム”
- 半導体セクターは需給サイクルが激しく、景気・在庫調整・為替・原材料価格・技術トレンドに左右されやすい。成長期待が裏切られた時には株価の落ち込みも早い。
- 売却報道はあくまで“検討”段階。売却価格・相手先・時期などが固まっておらず、実行されない可能性も。
- 配当・株主還元が“現時点では安定している”とは言い切れず、「成長してから配当が出る」タイプの銘柄。
- 為替(とくに円安/円高)や海外展開の影響を受けやすい。
投資戦略としての使い方
- 目線:中期〜長期(3〜5年以上)。“成長に賭ける”ポジションとして。
- 買い方:価格変動が大きいため、**分割購入+価格帯に幅を持たせる(例:毎月2株ずつ)**ことでリスク分散。さらに、売却報道・決算開示・需給ひっ迫局面といったイベント前後に少し積み増しする“イベント参加型”戦略も有効。
- チェックポイント:
- 決算で「車載向けMCU売上・利益率」の伸びが出ているか。
- 売却対象ユニットの進捗・報道実現度。
- 半導体市況(需給/在庫/新技術)全体の流れ。
- 為替/調達コストの動き。
- 目安ライン:株価が1,500円を大きく割る/報道が具体化して売却発表が出ると“小さな押し目”の機会に。逆に株価が3,000円を超えてくると“成長期待が先行しすぎた”可能性もあるため利確も意識。
第3章:分散・バリュー・配当を兼ね備えた戦略型
銘柄:8591.T(企業名:オリックス株式会社)

株価・指標・基本データ(2025年10月29日時点・概算)
- 1株当たり株価:約3,600円~3,700円(例:3,580〜3,720円レンジ)
- 想定年間配当金:120円程度(中間・期末合算)
- 配当利回り:約 3.3%(120 ÷ 3,650 × 100)
- 想定PER:約11倍と“割安”水準を示す表示もあり
- 事業構造:リース・レンタル・ファイナンス・不動産・再エネ・保険・海外投資など多軸展開
なぜ「今、オリックスが戦略的に使えるか」
- 配当+低PERという“割安+還元”
株価3,600円前後で配当120円、利回り3%超。PER11倍という水準もあり、「高すぎず買いやすく、なおかつ割安感もある」という視点が成り立ちます。 - 事業の多軸化による“安定×成長”バランス
リース・レンタル・再エネ・保険・海外投資など、特定事業の突風を受けにくい構造。景気敏感の金融・不動産、成長型の再エネ・海外投資、どちらも持つことで“守り”と“挑戦”が一体化。 - ポートフォリオの“バランス銘柄”としての位置づけ
初心者がポートフォリオを作る際、「安定株(KDDI)+成長株(ルネサス)+バランス株(オリックス)」という3要素を揃えることで、**“偏りを防ぐ”**構図が生まれます。 - 少額でも効果実感が持てる
3,600円で1株、年間120円の配当なら、1株で“昼食1回分”程度のリターンを年に得られるという感覚が、初心者の“株で稼ぐ”実感を促します。
リスクと“守り型でも気を付けたいこと”
- 景気後退・信用収縮・不動産市況低迷など、金融・レンタル事業を抱える企業は“影響範囲が広い”という特徴。
- 投資・再エネ・海外事業の評価が甘いと、“見込み先行”の懸念。
- 配当が維持できるかどうかは“営業キャッシュフローの確保”にかかっており、チェックを怠ると“期待倒れ”になる可能性あり。
投資戦略としての使い方
- 目線:中期保有(2〜4年)を想定。配当を受けつつ、市況変化に応じて見直し。
- 買い方:例えば3,650円の株価で月々1株ずつ購入。年間約43,800円の投資で配当120円/株が得られ、実質利回り3.3%を感じやすい。
- チェックリスト:
- 四半期ごとのセグメント別利益の変動。
- 株主還元方針(増配・自社株買い)最新公表。
- 景気指標(景況感・貸出・不動産)との連動具合。
- 再エネ・海外投資事業の収益化状況。
- 目安ライン:株価が3,000円を下回り配当利回りが4%近くになるようなら“割安な押し目”。逆に株価が4,500円を超えると“割高・成長期待先行”の可能性があり、部分利確を検討。
比較:3銘柄を“目的ベース”で整理
比較表
| 銘柄 | 1株価格帯(目安) | 利回り/指標 | 性格 | 適した投資家タイプ |
|---|---|---|---|---|
| KDDI(9433) | 約4,450円 | 約3.37%、PER約14倍 | 安定・配当重視型 | 初心者、長期保有志向者 |
| ルネサス(6723) | 約1,900円 | 利回り現時点低め/成長重視 | 成長・テーマ株型 | チャレンジ志向、中級者 |
| オリックス(8591) | 約3,650円 | 約3.3%、PER約11倍 | 分散+バリュー+配当型 | 分散投資を志す投資家 |
視点別:おすすめパターン
- 「まず1銘柄持ちたい」なら → KDDI。価格的にも手ごろで、配当・安定性ともに安心感。
- 「将来の成長を狙いたい」なら → ルネサス。テーマ性・材料ともに割安チャンス。ただし波も激しい。
- 「複数銘柄でポートフォリオを組みたい」なら → オリックス。バリュー&配当&分散という“三つの利点”。
- “3銘柄全部”を狙うという方針も:初心者でも、「安定+成長+バランス」の構図を早めに作ることで、気づけば“株をやっていたら知っていた”という体制ができあがります。
コラム:株にまつわる“あるある”エピソード
ある朝、株価が急騰した銘柄を見て、「明日も上がるだろう」と思い、買おうとした。ところが“寄り付き”で思ったより伸びず、板の厚みを読み違えて“指値注文が滑って”ほぼ同値で約定。さらにその後、ニュースで“業績悪化”が出て株価が下げた──。
そこで学んだのは:
- “板・注文状況”を確認すること。
- “期待だけで飛びつかず、材料を待つ”こと。
- “買った後もチェックを継続”すること。
投資は“入る瞬間”より、その後の“管理・観察”が勝敗を分ける。特に1株でも手ごろな価格帯なら、「たった1株」であっても“自分の行動・思考”が反映されやすいため、初心者にこそ“振り返り力”が求められます。
🥇結論:私なら「KDDI(9433)」を買います
理由を一言で言えば――
“リスクを取らずに長期のリターンを積み上げられる構造が、今の相場に最も適している”
からです。
✅ 選定理由(プロ視点の3要素)
① 安定キャッシュフロー × 高い配当維持性
KDDIは通信事業という「生活インフラ」を握っています。
この分野は「不況でもスマホを解約する人はいない」ため、売上の安定性が極めて高い。
- 2025年3月期売上:約5.9兆円
- 営業利益:約1.1兆円
- 連続増配年数:22年連続(国内上位)
- 自己資本比率:**約50%**以上
- 営業CF:約1.5兆円/年
つまり、現金を生む力(キャッシュフロー)>投資・配当の支払い額という状態が長く続いており、
「配当が途切れるリスクが極めて低い」。
これは“株を長く持つ”人にとって最大の安心材料です。
② リスクが小さい=初心者でも耐えられる値動き
株式投資の初心者が一番失敗するのは「下げ相場で恐怖に耐えられずに売ってしまう」ことです。
しかし、KDDIのβ値(市場全体との連動率)は 0.04。
これは、日経平均が大きく下げてもKDDIは動きが小さい=ディフェンシブ銘柄の代表格。
「投資は感情との戦い」です。
だからこそ、下げに強い銘柄=継続できる銘柄を持つことが、投資の成功率を高めます。
③ “第二の通信”戦略がすでに走り出している
KDDIの面白さは、“すでに成熟した企業”なのに、新しい収益源を着実に広げている点です。
- 金融(au PAY・auじぶん銀行) → 利息・手数料収入が増加
- エネルギー(再エネ・でんき) → 電力自由化・地域電力連携
- DX支援・IoT事業 → 法人需要が拡大
- コンテンツ(Lemino・エンタメ) → 若年層の囲い込み
これらが“非通信収益”として増加中。
「通信料金下げ」の政府圧力があっても、別の収益軸で補える体制を整えています。
⚠️ 他2銘柄を“今は買わない”理由(比較でわかる)
❌ ルネサス(6723)
確かに「AI・EV・半導体」は夢のあるテーマです。
ただし現状は、世界半導体市況が在庫調整期に入りつつあり、値動きが非常に激しい。
10月の報道では「Timing事業の売却検討(約2億ドル規模)」という材料もありましたが、
これはポジティブではある一方で、“発表前に株価が先行して上昇”しています。
→ つまり、材料出尽くしの下げリスクが近い将来起こりやすい。
成長株は「上昇のエネルギーが尽きた瞬間」に売られるのが早いです。
いま買うなら、1,800円を明確に割り込んだタイミングまで待ちたい。
それが“リスクとリターンの釣り合う買値”です。
❌ オリックス(8591)
非常に良い会社で、配当も安定していますが、
2025年秋時点での日本市場(TOPIX・日経平均)はすでに高値圏。
そのため、**景気敏感セクター(リース・不動産・金融)**には若干の逆風が来ています。
- 日銀の利上げ観測
- 米国金利上昇による為替変動
- 不動産・リース評価損リスク
→ つまり、金利上昇局面でポートフォリオ全体が揺れる構造にあり、
配当は良くても「株価のボラティリティがKDDIより高い」。
いま買うよりは「調整(3,200円台)を待って買う」ほうが賢明です。
💡 KDDIを選ぶもう一つの理由:「長期戦で勝てるメンタル設計」
株式投資で最も重要なのは「どんな局面でもホールドできる銘柄を持つこと」。
KDDIはそれに最も近い企業です。
- 配当再投資で“雪だるま式”に増える
- 値下がりしても生活インフラなので安心して買い増せる
- 下げ相場でも心理的に焦らない
つまり、
“価格が動かなくても安心できる銘柄”が、最終的に一番大きな利益を生む。
📈 まとめ:私ならこう買う
| 観点 | 銘柄 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 安定性 | KDDI | ◎ | 生活インフラ・配当安定・低ボラ |
| 成長性 | ルネサス | ◯ | テーマ性は強いが値動き激しい |
| バランス | オリックス | △ | 配当◎だが景気敏感リスクあり |
🧭 投資行動シミュレーション(私ならこう動く)
| 月 | 行動 | 株価想定 | コメント |
|---|---|---|---|
| 10月 | KDDIを1株購入 | 4,450円 | 配当狙いでエントリー |
| 11月 | 株価4,300円に下げたら買い増し | 4,300円 | 長期平均化 |
| 翌年3月 | 配当確定(150円受取) | – | 年利3.3%+α |
| 1年後 | 株価4,800円・配当維持 | 評価益+配当=約10%リターン |
🌸 結論(最終メッセージ)
「今の相場で“安心して10年持てる株”を選ぶなら、私はKDDIを買います。」
📊 理由は3つ:
- 通信という生活インフラの“安定性”
- 連続増配+3%超の実利配当
- 低ボラティリティで初心者にも耐えられる心理設計
おわりに
本記事では、「1株1,000〜5,000円台」という手ごろな価格レンジの中から、理由と戦略を持って選べる銘柄3つをご紹介しました。KDDI(9433)、ルネサス(6723)、オリックス(8591)。それぞれに“価格帯”“指標”“テーマ”“リスク”が異なり、“どれを選ぶか”ではなく“自分の目的に合った銘柄を使い分ける”という視点が重要です。
初心者に向けて再度整理すると:
- 入門段階では、「価格が手ごろ」「配当が目に見える」「事業構造が分かりやすい」銘柄が心理的にも安心です。KDDIはまさにその典型。「配当を受け取りながら長く保有」できる“土台銘柄”として候補になります。
- 次のステップとしては、「成長を取りに行く」視点です。ルネサスは成長テーマ(車載・AI・半導体)という大きな流れに乗る選択肢であり、“手ごろ価格で学びながら投資”するには良い舞台。とはいえ波の大きさを理解したうえで、資金の割合・買いタイミングを慎重に設計する必要があります。
- ポートフォリオ構築を考えるなら、オリックスのような「配当+分散+バリュー」の銘柄を“もう1本”加えることで、投資バランス全体が整います。いわば“守り+攻め+バランス”の三本柱を1,000〜5,000円台で整える戦略です。
- いずれの銘柄も「ただ買って放置」ではなく、定期的なチェックがカギです。決算発表、株主還元の変化、業績トレンド、マクロ環境(景気・金利・為替)などを“チェックリスト”化しておけば、安心して保有できる力が付きます。
そして最後に、あなたへの3つの実践アドバイス:
- 少額からでも“複数銘柄・複数テーマ”を意識する
例えば年間投資資金を10万円とすれば、「KDDI=4万円/オリックス=3万円/ルネサス=3万円」というように配分を決めて、1銘柄に偏らないように。 - “定期購入&分散”を習慣化する
価格が下がる・上がるに振り回されず、毎月1株、あるいは四半期ごとに2〜3株購入など、一定ルールを持つことで“平均取得単価”を滑らかにできます。 - “チェック&対応”を怠らない
銘柄を買ったらそれで終わりではありません。決算発表や開示ニュースを聞いたら、「チェック表を確認」→「変化あれば対応(積み増し/利用減/利確)を検討」。この「管理の仕組み」が、安定・成長・分散のいずれを狙うにしても“勝てる投資家”になる鍵です。
価格帯1,000〜5,000円台の株は、“少額から始めて学びながら育てていく”という点で大きな魅力があります。
ですが、ただ“安いから買う”では、その魅力を十分に活かせません。“なぜこの銘柄を選ぶのか”“どういう戦略で保有するのか”を意識することで、価格帯のメリットを活かした“意味ある投資”になります。
今回ご紹介した銘柄を、ぜひ“候補リスト”として活用してください。
そして、ご自身の投資目的・資金規模・リスク許容度に応じて、「安定ならKDDI」「成長ならルネサス」「バランスならオリックス」という構図を頭に置いていただけたらと思います。

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