鹿児島市の渋滞は日本一~どうすれば解消できるのか~
鹿児島市の道路の混雑度が、全国の県庁所在地でワースト1位だったという結果が。
たしかに、鹿児島市内は朝・夕に限らず、土日は昼間も混雑しています。
特に、ひどいのが、産業道路。
産業道路に入ってすぐに、必ずと言っていい程、渋滞によく巻き込まれます。
反対車線はガラガラなのに、南に向かう車線は、いつも混んでいるのが現状。
渋滞が解消されるには、一体どんな手段があるのか、
日常で遭遇していることなので、興味があり、調べてみました。
多くの県では、夕方は「仕事場から家に帰る車」と「一度家に帰ってからもう一度出かける車」が合わさることで朝よりも夕方の方が渋滞が起こりやすい傾向にあるといいます。
しかし、鹿児島では通勤ラッシュの朝の時間帯が渋滞のピークだというのです。
なぜここまで渋滞がひどいのでしょう。
国土交通省の担当者は、鹿児島市の地形に原因があると言います。
「鹿児島市は、シラス台地の高台に囲まれた平地部に市街地が形成されています。平地が少ないところに、道路が集中し、交通も集中しています。加えて、姶良方面や日置方面への通過車両も入っている。それによって市内の渋滞が顕著になっています」
たしかに、鹿児島市は、桜島がすぐ目の前に見えて、その間を錦江湾が取り囲んでいます。
鹿児島の地形はもともと、日本では少ない地形になっていて、逆U字型になっています。
左が薩摩半島、右が大隅半島で、鹿児島市があるのは薩摩半島。
山が多い地形の中で、少ない平地の中で比較的広いところが、鹿児島市。
次が霧島市、薩摩川内市、南さつま市という感じではないでしょうか。
後ろの山をバックに、平地があり、前には錦江湾、そして、桜島。
広いとは言えない平地に市街地が繰り広げられている。それが、鹿児島市なのです。
個人的な、感想ですが、以前はここまで渋滞はひどくなかったと思います。
契機になったのが、おそらくですが、新幹線開通。
九州新幹線が終点、鹿児島中央駅まで開通して、利便性が向上したことで、人口が増え、
鹿児島市が便利になってきた。
福岡と鹿児島が新幹線で気楽に行き来できるようになったことは、
本当に大きいと思います。
ビジネスマンも駅に行くと、大勢いらっしゃる。
タクシーの利用も、渋滞の一因になっているのかもしれません。
ビジネスに、公的機関の利用というのも、少し気が引けます。
人が増えるのはいいこと。
では、渋滞緩和への良き対処方法は?となると・・・
現在、市内では鹿児島東西道路などの工事が進められていますが、
完成予定は未定で、当面は改善は望めません。
武岡トンネルも慢性渋滞です。
そこから出て、市街地に向かう道路、それが未来の鹿児島東西道路と言われています。
そこで県や国土交通省などが始めたのが 時差出勤を呼びかけるキャンペーンです。
通勤時間を1時間ずらすだけで、場所によっては、所要時間を30分短縮できると言います。
専門家によると
「いま通勤している時間帯を少しずらすことで、通勤時間も短くなる、また混雑が減れば事故に巻き込まれる危険性も少なくなる。皆さまも体験してみて、ライフスタイルに合わせて、取り組んでいただければという風に思っています」
と言われています。
朝の30分ずらしての出勤というのは、時差出勤としてよく聞きますが、
それでも、はっきりいって、渋滞はなくならないのではないかと思います。
時間をずらしても、結局、時間が混む時間になってくると、自動車が多くなるのは必然です。
とにかく、車の数を減らすことが一番と考えて、
個人的な意見ですが、
ことを考えてみたらどうかと思います。
時差出勤を何パターン化して選択制にするという手段です。
たとえば、勤務時間を
①6時から15時まで ②7時から16時まで ③8時から17時まで ④9時から18時まで ⑤10時から19時まで (どれも休憩1時間)
といくつかのパターンを設定します。
そして、職員のライフスタイルに応じて、自由に選択して、職場に検討してもらう。
子育てで忙しい家庭であれば、奥さんは⑤を選択して、時間があるときに①や②を選択する。
子供の送迎には時間単位で有給がとれる制度を活性化させる。
送迎にも行かなければならないという理由から、時間的に渋滞も発生すると思うのです。
皆が、一緒の時間に働き始める必要はなく、前もって分かっていれば、仕事にも支障は少ないはず。
土日にも出勤できるのなら、勤務時間自体を短くするのも一つの手段ではないかとも考えます。
月曜は④か⑤で出勤して、14時くらいに退社。土曜に平日の働けなかった時間を取り戻して仕事。
都会では、今や、時間に拘束されない働き方が普及しつつあると聞きます。
リモートワークでも成り立つ仕事なら、なおさら選択肢が広がると思います。
ともかく、朝の自動車の数を少なくなる工夫を考える。
それが、大事なのではないかと。
いろんな働き方があっていいと思います。
渋滞が深刻だからこそ、いろんなアイデアを出し合って、働き方自体を変えていく。
そんなことができれば、全国でも注目を浴びるのではないかと思ったりします。
また、22年に実施したアンケートによると、約7割の回答者が時差出勤に賛成という意見もありました。
現行では、決まった時間での出勤が決められていますが、どこかが変えていきだせば、追随する会社も増えだし、時差出勤も当たり前になるかもしれません。
公的機関からやはり、手本を見せるのが、理に適うとも思います。
国や県、鹿児島市などでつくる県交通渋滞対策協議会では、2022年から渋滞緩和を目的に、時差出勤や公共交通機関の利用、経路の変更、テレワークの活用を呼びかけています。
通勤を変えることで、自分の時間も確保でき、ライフスタイルも変えることができる。時間を有効に使うことができる。
渋滞につかまる時間も短い時間ですが、積もり積もれば、大きな時間になっていくと思うのです。
時間の有効活用という面でも、もっと変えていけば、鹿児島市自体が活性化してきます。
今度は「渋滞の日本一少ない町 鹿児島市」を目指して、
取り組んでいけたらいいと思います。
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