サイレントラブを鑑賞して

サイレントラブを鑑賞して

世界でいちばん静かなラブストーリー

出会いは、突然だった。横浜音楽大学の屋上から飛び降りようとした甚内美夏(浜辺美波)を、その場に居合わせた沢田蒼(山田涼介)が全力で止めた。泣きじゃくる美夏に瞬時に心を奪われ、呆然と見つめる蒼。追いかけてきた講師が彼女を連れ去る。美夏が落としていったガムランボールだけを残して。美夏はピアノ科の学生で、蒼は校務員、彼女は目が不自由で彼は声を発しない。そんな2人の時間は、2度と交わることはないはずだった・・・

声を捨てた青年と光を失った音大生の少女。<夢を持てない彼>がすべてをかけたのは<彼女の夢>を叶えること            

声を発しない青年・蒼が出会ったのは、交通事故で目が不自由になり、ピアニストになる夢が途絶えそうな音大生の少女・美夏。

ある事件をきっかけに、「自分には夢をみる資格はない」と自らを責める蒼は、美夏の夢を叶えることに初めての希望を見出してゆく。

「YESなら1回、NOなら2回、私の手の甲を叩いて」。それが蒼の気持ちを知るために美夏が提案してくれた<会話>だった。

初めて触れた美夏の手の温かさが、蒼の凍えた心をとかしてゆく。

やがて蒼に深い信頼を寄せるようになった美夏は、「私にとってあなたの手は神の手。いつもこの手が助けてくれた」と感謝を伝える。

美夏のその言葉は、暗闇にいた蒼に一瞬だけ灯をともす。

だが、蒼にはわかっていた。

「本当の自分の手は、ずっと前から汚れている」と。

今はただ、君を傷つけるすべてのものから守りたい。

君が心に光を取り戻すそのときまで。

そんな蒼の願いは、思わぬ運命とぶつかり合う・・・

山田涼介×浜辺美波  日本のエンターテインメントにまぶしいほどの輝きを与える2人の共演

蒼を演じるのは山田涼介。

過去のある事件から声を発することを捨てた音楽大学の校務員という難しい役どころに挑み、かつて見せたことのない新たな魅力と存在感を放つ。

美夏を見つめる、優しくも切ない蒼のまなざしひとつひとつが、幾千の言葉を超える愛の告白となり、観るものの胸を静かに、しかし激しく揺さぶる。

美夏には、浜辺美波。

ピアニストになるという目標に向かって真っすぐに生きてきた少女が、初めての試練に向き合う中での強さと脆さを演じきった。

様々な障害が立ちはだかるなか、生い立ちも育ってきた環境もすべて異なる蒼への想いを貫く姿は、初恋の無謀さとそれゆえの愛おしさを熱く思い出させてくれる。

さらに、美夏の通う音楽大学で非常勤講師を勤める北村には若手実力派俳優の野村周平。

蒼から、自分のふりをして美夏のためにピアノを弾いてほしいと頼まれたことから、人生が変わってしまう北村の心情を表現した。

大学の校務員として蒼と共に働く作田には、唯一無二の個性でどんなにアクの強い役柄も自分のものにする古田新太。社会の底辺に生きる人間の反骨精神を、ユーモアを添えて体現した。

つづく

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